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若杉 憲司

若杉憲司 能 幽谷に舞う

2024年7月26日〜8月4日

Exhibition

展示風景

今まで何度か伶以野さんの能舞台を撮影し、その時、能とはそこにある現実ではなく 舞を通して異世界へと誘うものだ、と感じました。
その異世界のイメージが自分の中でだんだん膨らみ、それを表現したいと思ってきました。
薄暗い幽谷を舞台にして舞う天女―。 その神々しさ、静けさ、優美な華やぎ、この夢幻的な情景を表現してみました。
この作品を制作するにあたってご尽力いただいた 能楽師、シテ方観世流梅若六郎家当主、梅若桜雪先生。 並びに、梅若長左衛門先生。 伶以野陽子さんに感謝申し上げます。

若杉 憲司

写真家が意図したって、意図しなかったって、写真に写された対象物の中には多くの痕跡が含まれている。それが数秒だったか、数分だったか、シャッターを押したその時間は化石のように凝固している。多くの残像の中に堆積層の地質のように時間を込めている。写真家はその地層の様々なレイヤーを発見する考古学者である。若杉さんの人物を撮影する力は鋭い。痕跡を探る写真家、まるで彼に相応しい標識ではないだろうか。

青野恵子

著名人からのコメント

長年梅若会の能を撮影して来られた若杉さんが、この度作品を発表されることになリました。
能をもとにいろいろな素材を組合せての作品、立体的に能の幽玄の世界に誘なってくれる作品となっています。
古典の能を新しい手法で素晴らしい作品となっています。

梅若 長左衛門
(公益財団法人 執行理事 無形文化財保持者)


10年以上能公演の撮影にいらして頂く中で常に寡黙で謙虚、 しかし内に秘めた純粋無垢な一筋の強き探求心をお持ちの若杉さんの 待ちに待った作品に被写体として参加させて頂けたこと、とてもとても光栄です。

伶以野 陽子
(五十六世梅若六郎師(現梅若桜雪師)に師事、シテ方観世流能楽師)

Kenji Wakasugi

若杉 憲司

1996年 写真集「我が桃源郷」 平河出版社。
1997年 写真集「我が桃源郷」ニューヨークADCメリット賞受賞。
2015年 コレクション 並びにオークション サンディエゴ写真美術館(アメリカ)
2016年 写真展「Synthesis」[襖フォトグラフィー] (Ippodo Gallery New York)
    コレクション フィラデルフィア美術館(アメリカ)
2017年 写真展「襖フォトグラフィー」(東京アメリカンクラブ)
2021年 アートブック「Adore-1」「Adore-2」NJGスタジオ(ロンドン)
2021-22年 写真展「Synthesis」[襖フォトグラフィー]「Adore Madonna」 (Ippodo Gallery New York, 銀座一穂堂)
2022年 写真展「Madonna1985」(I’Instantギャラリー、パリ)
2024年 「AIPAD(the Association of International Photography Art Dealers)」(ニューヨーク)に写真出展。

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