作家コメント
私の制作拠点である御前山の麓には鮎や鮭も遡上する清流の那珂川が流れていて、
その河原から見る様々な情景にいつも心を動かされます。
無数に転がる石や岩の佇まい。
水面の揺らぎや岩盤の荒々しい造形。
それらの景色は何万年とただ変わらず存在している当たり前のものですが、
そこから多くを学んでいる気がしています。
地球のもつ美しさの根源の様なものが少しでも自身の作品に投影されるよう願い、
これからも制作し続けていけたらと思います。
後関 裕士
一穂堂コメント
後関裕士は茨城と栃木の県境の山懐、森の木をチェーンソーで切り丸太棒をマサカリで破って薪を作る。
積み重ね乾かす薪は 大きな屋敷の塀のように長く続いている。
一見華奢に見える後関の強い精神力と集中力は この森での作業から始まり 桃山の焼き物の風情を感じる。
400 年もの時を経ても訴えてくる茶碗に不思議な力を感じて 陶芸家になった。
この 10 月に穴窯から出て来たアツアツの作品が銀座一穂堂に並びます。
一穂堂 青野 惠子