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松崎融

松崎融の箱・筥・函

2024年10月4日〜10月13日

松崎融先生は、日本でも指折りの漆芸家でございます。
独自の技術で、天然の漆だけを使用しています。この漆は、関東地方の那珂川産の最高級漆で、非常に丈夫です。
先生はすべての作品を手作業で制作しております。全工程が手作りであるため、非常に時間がかかります。木材を選び、切り取り、13回に分けて漆を塗り、仕上げます。
大胆でありながら、品のある贅沢な作品でございます。
ぜひともご覧になってくださいませ。

Exhibition

展示風景

漆は世界ではjapanと言われ 日本の誇る工芸のひとつである。
木の好きな私が 師を持たずこの道に進んで50年を過ぎ、今年80歳になる。
日本画家であった父と3人の心の師・小原國芳氏、牛島憲之氏、島岡達三氏に “大道無門”を学び 今の自分があると思う。
長年集めた名木が入りきらず、昨年 材木倉庫をもう1軒建てた。
これから何を作ろうか?と いよいよこの仕事が楽しくなってきた。

松﨑 融

80歳 おめでとうございます。 松﨑融先生と巡り合ってから38年になる。
初めて見たのは朱漆の額で 強い魅力を感じた。
その何年か前 染色家・芹沢銈介が 無名の若僧・松﨑融の額に惚れ込み 型染めやガラス絵を入れて一世風靡したと聞く。
松﨑の木工は 蔵の奥から出て来たような懐かしさと 李朝や根来のようで 骨董の歴史を纏っているようにも見えるが 彼にしか作れない独創性がある。
この夏は湿度が高く暑い日が続き 漆芸には絶好の日和で 彼は作り続けたらしい。
そんな新作とこの度のテーマの箱を中心に秀作が並び 一穂堂の松﨑融展になる。
傘寿のお祝いの展覧会、ぜひご高覧いただきたい。 

松崎融

Tohru Matsuzaki

松崎融

略歴
1944年 東京梅が丘に生れる
1967年 玉川大学文学部卒業
1974年 陶芸家・島岡達三の指導を受ける
1982年 国画会初入選
1983年 国画会新人賞受賞 西武百貨店池袋本店にて初個展 
1984年 国画会・会友となる 名古屋名鉄百貨店にて個展 
1987年 国画会・会友優作賞受賞
1988年 国画会・会員に推挙される 栃木県茂木町に仕事場を移す
1992年 阪急百貨店梅田店にて個展 以後毎年開催 有楽町阪急百貨店にて兄弟展
1995年 「コンテンポラリージャパニーズクラフト&ジュエリー展」出品 (ロサンゼルス)
2001年 東京「ダニエル・オスト花の祭典」にて ダニエル・オストの花器を担当
2002年 「ミラノ・サローネ2002」内田繁展参加 (イタリア)
2003年 ニューヨーク・メトロポリタン美術館「Oribe展」に出展
2008年 CHANO-YU Shigeru Uchida & 7artists (一穂堂ニューヨーク)
2009年 一穂堂ニューヨークにて個展(以降2012年、2016年)

その他毎年各地にて個展および兄弟展を開催。

Collection
フィラデルフィア美術館(アメリカ)
ミシガン大学美術館(アメリカ)
デトロイト美術館(アメリカ)
シュレスビッヒ郷土美術館 (ドイツ)
栗の木美術館 (長野)

松崎融について見る